セゾン投信がフィデューシャリー宣言を発表しました。
これは金融庁モニタリングレポートにおいて、投資運用業者が顧客への忠実義務たるフィデューシャリー・デューティの履行を求めていることに対する、セゾン投信の答えです。
フィデューシャリー・デューティによって、販売会社や投資運用業者のあり方が変わり、私たち投資家の投資の質が変わるかもしれません。
フィデューシャリー・デューティとはなにか?
それではそもそもフィデューシャリー・デューティとはなんでしょうか?
「金融・資本市場活性化有識者会合」が6月12日に発表した「金融・資本市場活性化に向けて重点的に取り組むべき事項」と題する提言では、以下のように言われています。
「資産運用の担い手が投資家に対する受託者としての責務を真に認識し、投資のプロとしての専門性を発揮し、真に投資家の利益の最大化を目指した運用が行われるよう、幅広い方策の検討を進める」
そして金融モニタリング基本方針のなかでは
「手数料や系列関係にとらわれることなく顧客のニーズや利益に真に適う金融商品・サービスが提供されているか」
と言われています。
つまり、私たち投資家のニーズや利益に適したあり方をせよと言うことです。
金融機関で何が問題になるのか?
金融庁の方針としては、今の金融機関の在り方について疑問を呈しているということです。
例えば、投資信託の販売方法をとっても、販売手数料を稼ぐ為に投資信託の売却と買い替えを促しています。
また、投資家に購入させる投資信託も販売手数料や信託報酬が高い金融機関にとって利益が大きな商品を勧めることが多いです。
特に販売会社である金融機関にとっては、いかに個人投資家に高い投資信託を買ってもらい、売却させ違う投資信託を買わせるかが重要になっています。
つまり金融機関と顧客の関係は、信頼関係を持っているとは言えず、カモかどうかという関係です。
金融庁としては、長期的な投資を目指す為に、金融機関が顧客とのあり方を改めよとしている状況です。
金融機関は売り方を変える!
フィデューシャリー・デューティーに則るということは、金融機関として顧客の利益を第一に考えるということです。
これは今までの金融機関の利益を最大化させるという方針から真逆の方針です。
一方、投資家にとってはフィデューシャリー・デューティーに則る金融機関とそうではない金融機関では明らかに、則っている前者の金融機関を選ぶことになるでしょう。
金融機関にとっては今までの方針を変更せざるを得ない状況です。
しかし、それは私たち個人投資家にとってはうれしいニュースです。
今はあまり、フィデューシャリー・デューティーに言及している金融機関が少ない状況です。
是非とも今後はフィデューシャリー・デューティーに則った金融機関が増えて欲しいですね♪
因みに私のメイン資産のセゾン投信はフィデューシャリー宣言をしている数少ない金融機関です。
早くフィデューシャリー宣言をした金融機関は是非とも応援していきたいですね♪