先日、話題になっていた公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2015年度の運用実績が5.3兆円の赤字のニュース。
GPIFはおととしから運用方針を変更し、リスクを上げた運用をしていました。
さて、この5.3兆円の損失は騒がれているほど、大きくはないと思います。
おととしからの運用方針の変更は?
現在のポートフォリオを見てみましょう。
国内債券:35%
国内株式:25%
海外債券:15%
海外株式:25%
上記を基本のポートフォリオをしています。
このポートフォリオにしたのは、2014年の11月に変更をし、リスクを高めリターンも高めるポートフォリオに変更しました。
ちなみにそれ以前のポートフォリオは以下のとおり。
国内債券:60%
国内株式:12%
海外債券:11%
海外株式:12%
短期資産:05%
多くが国内債券となっており、リスクが非常に少ないがリターンも少ない運用でした。
日本の状況を考えると、リスクを高めてリターンを求めることは普通ですし、ポートフォリオも非常にリスクの高いポートフォリオではありません。
長期的視点から見れば5.3兆円の損失は大きくない
一見すると5.3兆円という金額は非常に大きく感じます。
しかし、運用成績からみれば3.8%のマイナスと長期的な資産運用をしていれば、よくある数字です。
毎年順調にプラスだけの運用をすることは不可能ですので、あっても極々普通です。
この損失の金額の大きさだけをとりあげて、大騒ぎすることはナンセンスです。
マスコミも話題になりやすいだけで、とりあげるのはちょっとなぁと思います。
確かに、多少リスクをとった運用をした結果の損失ではありますが、そんなに大騒ぎするほどの損失ではないでしょう。
公的年金に運用は必要!
ここでよく出る議論は、私たちから預かっている年金資産を運用すべきかというもの。
私自身の考えでは運用は絶対に必要です!!
そもそも平成25年~27年の3年間は毎年運用収益は10兆円を超えており、3年間で36兆円を超える収益です。
また、運用資産額134兆円のうち、45兆円は運用収益となっています。
つまり、全体の1/3は運用収益です。
もし運用をしていなければ、私たちが支払う年金はもっと多くの金額になるでしょう。
公的年金は積極的に運用すべきというのが私の考えです!
個人的にはもっと分散投資を!
個人的な意見ですが、日本の公的年金はもっと分散投資をしてもよいと思います。
日本の株式と国債にまだまだ大きく偏っているのではと思います。
確かに日本の年金ですので、日本の比率が高くなるのは仕方がないことです。
しかし、日本の株式比率が高いと政治利用もされやすく、公平な投資ができているかが不安です。
銘柄を公開するということですが、公的年金ですので公明正大な資産運用をしてほしいですね!
ではでは~