クラウドファンディングを行っている「みんなのクレジット」に対して行政処分がくだされました。
クラウドファンディングやソーシャルレンディングなどの新しい形の金融が近年目立ってきています。
今回のみんなのクレジットの行政処分でクラウドファンディングへの法規制が進むのではと思います。
みんなのクレジットの行政処分の内容
みんなのクレジットの行政処分の内容を見てみましょう。
行政処分の内容を要約してみました。
・貸付先がグループ企業やグループ会社に集中していた
・ファンドから借り入れた資金の返済について、他の償還期限が到来していない
ファンドの資金を充当
・担保を取っていると言いつつも、未公開株式や担保を取っていないものもあった
・キャッシュバックの原資がファンドの出資金だった
・出資金がグループ会社の増資の原資になっていた
・出資金を白石代表の口座へ振込だり、借金の返済に充てられていた
といった状態です。
自転車操業でかなりまずいです。。
単純に言えば、集めたお金で償還時の返済や利子の支払いをしているという状況です。
財務状況もぼろぼろ
みんなのクレジットは財務状況がボロボロであるとも記載があります。
当社は、ファンド出資金の最大の貸付先である甲が、平成28年5月末から同年11月末の間、毎月多額の損失を出し続け、累積赤字を増加させており、同年8月末から同年10月末においては債務超過の状態にあったことを認識していた。甲は、同年11月末、上記エの増資により債務超過状態を解消しているが、一方で、同年5月以降、ファンドから毎月多額の資金を借り入れていたことから、同年11月末時点における短期借入金が流動資産を大きく上回る状況となっている。
また、平成28年11月末時点における甲グループ全体の財務状況についても、短期借入金の総額が流動資産を大きく上回っている状況となっていることから、ファンドからの甲グループへの貸付けは返済が滞る可能性が高い状況と認められる。引用元:証券取引等監視委員会の発表資料
出資金をもとに増資をして、債務超過は免れていますが、短期借入金(1年以内に返済する借入金)が流動資産(1年以内に現金になるであろう資産)を上回っています。
つまり、借入金の返済すらまともにできるかわからない状況です。
また、実質は債務超過(純資産がマイナス、資産よりも負債が多い)です。
東芝でも債務超過がキーワードになっていますが、債務超過は企業としてはかなり危ない状況です。
クラウドファンディングの法規制は進みそう
クラウドファンディングは比較的新しい金融商品です。
その為、あまり法規制も進んでいません。
ちょっと前のFXの黎明期も同様の状況でした。
FXの黎明期でも詐欺まがいの事件が多く、登録の義務や信託保全の義務化などの法規制が進み、整備されました。
今後はクラウドファンディングへの法規制が進み、安心した金融商品になるのではと思います。
ではでは~