前回のブログでは第二世代まで紹介した毎月分配投信の分配金の原資。
今回のブログでは、第三世代と第四世代を見てみましょう♪
第一世代と第二世代は前回の記事をご確認ください。
それでは、あまりお勧めではない投資信託である毎月分配投資信託の、分配金の原資についてみてみましょう♪
毎月分配の仕組みとは?
それでは前回の記事で紹介した第一世代と第二世代について振り返ってみましょう。
- 第一世代 分配金原資:インカムゲイン
- 第二世代 分配金原資:インカムゲイン+通貨プレミアム
分配金の原資は上記の様に変遷してきました。
それでは続きを見てみましょう♪
第三世代
第二世代で登場した、通貨選択型ファンドが派手な分配水準を競うようになり、分配金の魅力が様々な投資信託で横並びとなりました。
その為、投資信託でより魅力的な分配金を出すために、第三世代の分配金原資が生まれました。
第三世代の分配金原資は、米国のREIT等のインカムゲイン利回りが大きい資産へ投資し、さらに通貨リスクをブラジル・レアルなどの高金利通貨に切り替えるまでは第二世代と同様です。
第三世代では、さらにカバード・コールというオプション取引を使うことで分配金の引き上げを行いました。
カバード・コールとは難しいですが、簡単な説明をSBI証券から見てみましょう。
まず、「オプション取引のことはよくわからない」という方のために、カバードコール戦略のおおまかな意味合いをご説明しましょう。
日本株に投資するファンドを例にとります。通常のファンドなら、たとえば日本株が1ヵ月後に上昇していれば儲かります。一方カバードコール戦略とは、「1ヵ月後に株価がある水準以上上昇しても、その利益はあなたに渡すから、いま私にその対価として現金をください」という契約をするというものです。
したがって株価がどれだけ上昇しても、一定水準より上の利益は放棄することになりますが、逆に株価が下がってしまったとしても、もらった現金は返す必要はありません。将来の不確実な収益チャンスを放棄する代わりに、現金を確実に獲得する方法、ということができます。
株式からの配当金に、この現金を分配金の原資に加えることにより、通常の投資信託よりも高い分配力を生み出すことを目指す、それがカバードコール型ファンドです。
ここでは日本株の例で説明しましたが、米国リートや為替などでも取引は可能です。
つまり、一定上の値上がりをした場合は、その利益を放棄する代わりに、保険料代わりとしてプレミアムをもらうということです。
そのプレミアムを分配金に上乗せしたことにより、さらに高い分配金を出すことができるようになりました。
ここまで来ると、どうしたら利益がでてどうしたら損をするのかと言ったことがすぐにはわからなくなる状況です。
第四世代
そしてここで登場したのが、第四世代です。
第三世代よりもさらに分配金を上乗せする為に、新たなる分配金の原資を見つけました。
第三世代に加え、さらに第四段階として、さらに通貨に対してものカバード・コール戦略をとり、分配金を積み増そうとしている。
通貨でもリスクを取りながら儲かる可能性だけを放棄することで、分配原資を稼ぐことができる理屈であり、使えるものは何でも使おうという戦略です。
ここまで来ると、分配金を出すために元金などはどうでも良いというレベルです。
世代別に振り返ってみる
それでは世代別に分配金の原資を振り返ってみましょう。
- 第一世代 インカムゲイン
- 第二世代 インカムゲイン+通貨プレミアム
- 第三世代 インカムゲイン+通貨プレミアム+オプションプレミアム(投資対象)
- 第四世代 インカムゲイン+通貨プレミアム+オプションプレミアム(投資対象)+オプションプレミアム(通貨)
ここまで来ると壮大な感じです(笑)
分配金に踊らされ、絶対に購入してはいけない!
ここまで来ると、投資信託を何の為に購入しているのかわからない状況です。
更に上記加え高額な販売手数料や信託報酬がかかります。
投資信託で大事なことは分配金ではありません。
長期的な資産運用を形成するのが大きな目的です。
セゾン投信のような優秀な投資信託が売れず、毎月分配のような資産運用を無視する投資信託が売れるのは納得はいかないです。
売りやすい投信=良い投信ではありません。
しっかりと金融リテラシーを身に着け、金融機関にだまされない知識を持っていきたいですね♪
ではでは~